2025.2.21
vol.11 店舗改装中につき
蜂屋うちわ職店に来ていただいた方ならわかると思うが、うちの店は通り抜けできない路地にある平屋の長屋の最奥に位置している。店舗の位置としてはやや(かなり...?)わかりにくいのだが、その敢えてのわかりにくさや作業環境としての程よい静けさはとても気に入っている。
長屋なので建物の外壁は全て繋がっていて、その内側を仕切ってそれぞれの独立した空間となっている。特にうちの店とお隣さんの家は元々ひとつの大きい空間を後から真ん中で仕切ったような形となっている。
年が明ける少し前、そのお隣さんが引っ越されて空き部屋となった。この店もそろそろ手狭になってきたな、と感じていたまさにその折である。
「今しかない」心センサーはそう告げた。誰にでも何年かに1回くらいある少し大きめの決心をするあの感じである。
転職しようとかバイトをやめようとか車を買おうとか告白しようとか初パーマ当てようとか...あの感じである。
ということで蜂屋がその部屋を借りることにした。そしてそれぞれを隔てる壁を2~3枚ぶち抜いて店舗を拡張・改装することにした。というか現在、改装の真っ最中である。
いつか隣が空いたらこういう感じにできたら良いな、という想像(と妄想)は普段からしていたのだが、今回は自分にとって「ここしかない」という絶妙なタイミングでの運びとなった。そしてその想像とそう違わないような空間となりつつある。やはり想像(と妄想)って大事。そしてさすがに今回ばかりは我ながら「持ってる」と感じた。
なお、元々のインディペンデント指向もあって改装は極力自分らで手で行うことにした。というか畳の張り替え以外は業者さんを使ってないが、その気になれば人間けっこう何でも出来ることが改めてわかったし、なにより「作っている」感がものすごく楽しい。
とはいえ営業再開までの期間も限られていることもあり、今回の改装は新しく営業ができる最低限の程度までとすることにしている。これから日々営業する中でも少しずつ手を加えていくし、「次の冬にはここを」と年単位のスケールで取り組んでいくつもりだ。
まだまだやることは多いが今のところ改装作業は順調に進んでおり、良い空間になりそうという予感はひしひしと感じている。
誰に何を言われるでもなく全てを自分で決定して動いているはずなのに、物事って進むときには進むもんだなーと、まるで他人事のようなすこし不思議な気持ちで作業と向き合う日々を過ごしている。
今のところ営業再開は3月の7-8日 or 14-15日からを予定している。そのあたりはまた追ってお知らせを。
毎年桜の季節は待ち遠しいが、特に今回は新しい店と共に春を迎えられることがこの上なく嬉しい。
皆さま、近くにお越しの際はぜひお立ち寄りを。